先に言っておく。この記事に「正解」は書いてない。
なぜなら、僕自身がまだ答えを出せていないから。
でも、独立を目指す人にとって、たぶんこういう話こそ必要なんじゃないかと思って書くことにした。
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## 休憩時間に青ざめた
昨日、派遣先の休憩中にふと計算をした。
今月の売上個数と利益を照らし合わせて、1個あたりの利益を出してみた。
結果、**出品数×0.6円**。
僕のeBay輸出ビジネスは、もともと「出品数×16円=月利益」という設計で組んでいた。
5,000品出品していれば、月8万円くらいの利益になる計算。薄利多売だけど、数を積めば成り立つモデルだった。
それが、**16円 → 0.6円**。
約1/30。
スマホの電卓を見ながら、「これ、商売として成り立ってないじゃん」と気づいてしまった。
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## なぜこうなったのか
原因は明確だ。**デミニミス廃止**。
2024年8月、アメリカ向けの少額輸入に対する免税措置(デミニミス)が廃止された。
これにより、今まで免税だった商品にも関税がかかるようになり、送料体系を見直さざるを得なくなった。
9月、売上がパタッと止まった。文字通りゼロに近い状態。
10月、送料設定と価格を調整して、なんとか売上個数は回復した。以前と同じくらいの個数は売れるようになった。
でも、利益が出ない。
送料と税金で、ごっそり持っていかれる。
売れば売るほど忙しくなるのに、手元に残るお金はほとんど変わらない。これが今の現実だ。
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## まず考えたのは「送料を下げる」こと
休憩時間に青ざめた僕が最初に考えたのは、送料の削減だった。
今、アメリカ向けはTop Rated Sellerを維持するためにスピードパック(国際eパケット相当の追跡付き)しか使えない。送り方は固定されている。
じゃあ、サイズを小さくするしかない。
容積重量の影響が大きいのは分かっていた。
僕は在庫している梱包用の段ボール箱を引っ張り出してきて、**カッターでぶった切った**。
小さくすれば、送料が下がるはず。そう思って。
結果、ダメだった。
スピードパックには「15cm×15cm以上の平面にラベルを貼る」というルールがある。
つまり、どんなに箱を小さくしても、15cm×15cm×高さ7cmが最小サイズ。
試しにそのサイズで送料を計算してみたら、**値段は全く変わらなかった**。
撃沈。
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## 悩んだ末の方針転換
段ボールをぶった切っても無駄だと分かった夜、かなり悩んだ。
今朝、AIに相談しながら、いくつかの選択肢を検討した。
– 撤退する? → いや、5,000品以上積み上げてきた資産を捨てるのはもったいない
– 現状維持? → 利益0.6円/品じゃ、どれだけ売っても意味がない
– 値上げ? → 売れなくなるリスクがある
結局、出した答えは**「値上げ+まとめ買い促進」**だった。
具体的には:
– 全商品一律1.5ドル値上げ
– まとめ買いディスカウントを設定(複数購入で割引)
送料が固定費として重いなら、1注文あたりの点数を増やすしかない。
2個、3個とまとめて買ってもらえれば、送料負担の比率が下がる。
今日から設定を反映させた。
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## 正直、怖い
値上げすれば、インプレッション(検索表示回数)は下がる。
せっかく回復してきた数字が、また落ちるかもしれない。
でも、インプレッションが高くても利益が出ないなら、意味がない。
今は「売上の量」より「売上の質」を取り戻すフェーズなんだと思う。
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## 会社員だったら、こうはならない
ふと思う。
会社員だったら、こういう時どうなるか。
たぶん、上が何とかしてくれる。少なくとも、自分一人で全部決めなくていい。
「デミニミス廃止の影響で利益率が下がっています」と報告すれば、誰かが対策を考えてくれる。給料は変わらず振り込まれる。
独立していると、全部自分だ。
外部環境が変わったら、自分で対応するしかない。誰も助けてくれない。
重い。正直、重い。
でも、逆に言えば「自分で決められる」ということでもある。
今回の値上げだって、会社員だったら稟議を通して、上の承認をもらって、来月から反映、みたいな話になる。
僕は昨日の夜に決めて、今朝には全商品に反映させた。
このスピード感は、独立しているからこそだ。
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## 結果は、まだ分からない
この記事を書いている時点で、値上げの効果はまだ分からない。
うまくいくかもしれないし、売上がガタ落ちするかもしれない。
でも、それでいいと思っている。
独立って、そういうことだから。
正解が分かってから動くんじゃなくて、動きながら正解を探す。
ダメだったら、また考える。また試す。
その繰り返しだ。
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## 続報を書きます
1週間後か、2週間後か。
結果が出たら、また記事にする。
うまくいったら「こうすれば良かった」を書くし、ダメだったら「こうしたけどダメだった」を書く。
どっちにしても、独立を目指す人の参考にはなるはずだ。
失敗も含めて見せる。それが、このブログの役割だと思っている。
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**追記予定:値上げ後の売上推移、インプレッションの変化、次の一手**

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