「恐怖」から「最高」までの12時間

朝3時に目が覚めた。
eBayに5,000点以上出品してるのに、月の利益が3〜4万円しかないことに気づいた。FXで5万円損した。会社では仕事がなくて、一日中パソコンを眺めてるだけ。
全部が重なって、会社に行くのが「恐怖」になった。
有給はもう使い切ってる。でも休んだ。
とりあえず外に出ようと思って車を走らせた。港区まで来たら、昔の会社のことを思い出して不安になった。家族から離れてると思ったら怖くなった。若い頃はこんなことなかったのに。
南知多まで行こうと思ったけど、疲れて常滑のコストコの駐車場で2時間寝た。起きて飯食って、海をちょっと見た。
ファミマでアイス買った。
その頃、俺は自分のことを「ゴミみたいな人間」だと思ってた。何も成し遂げてない。誰にも誇れるものがない。50歳になって、世の中が全然良く見えない。若い頃は何を見ても「かっこいいぜ」「楽しいぜ」って思えたのに、今は何にも感動しない。
派遣先で若いやつが海外出張してるのを見ると、無念でならない。俺は25歳でヨーロッパをバックパッカーで回って、ずっと海外と繋がりたかった。でも会社員としてその夢は叶わなかった。今は派遣の底辺として生きてる。
そう思ってた。
でも、近所の公園に着いて、車を停めて、紅葉を見た。
メタセコイアがオレンジ色に染まってて、空が青くて、車の中はあったかい。
そしたら眠くなって、また1時間寝た。
起きたらうんこがしたくなった。
公園のトイレは綺麗じゃなかったけど、俺には「立ってうんこするスキル」がある。前の会社のトイレがあまりにも汚すぎて身につけたサバイバルスキルだ。辛い経験からでも、何か持ち帰れるものがある。
うんこして、また景色を見た。
「最高」だと思った。
朝は「恐怖」だったのに、今は「最高」。
2時間寝て、飯食って、アイス食べて、うんこして、紅葉見て。

人間、案外シンプルなんだな。

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